介護現場のIoT活用のメリット・デメリット

介護の現場でIoTを活用するメリットはたくさんあります。まず、IoTを導入することで、介護業務の効率化を実現できます。施設の介護スタッフは24時間体制で利用者のケアに当たる必要がありますが、IoTセンサーを活用することによって効率的に見回りをすることが可能です。

また、ITを導入することで利用者情報の管理が容易になり、介護スタッフの負担を軽減できるようになります。そして、IoTは介護の質を高めることにもつながります。

IoTセンサーを導入することにより、要介護者の行動パターンを定量的なデータとして捉えることが可能です。データは、ケアプランの作成や、生活の質(QOL)の向上などに役立てることができるでしょう。

IoTは、スタッフ間のコミュニケーションの円滑化にも力を発揮します。IT技術を使うことでスタッフ間の情報共有が可能となり、現場のコミュニケーションが円滑化していくのです。それによりケアの質の向上やスタッフ同士での良好な関係構築のほか、離職率の低下も期待できるようになります。

一方、IoTのデメリットは、導入費用が高いことが挙げられます。IoTを利用するためには、施設全体にインターネットの環境を整えたりパソコンなど必要な機器を揃えたりする必要があります。

また、IoTを導入しても、スタッフの誰しもがパソコンなどのITを使いこなせるとは限りません。介護施設では幅広い年代の人が働いており、モバイル機器に慣れていない人は使いこなせるまでに時間がかかる可能性があります。これらのメリットとデメリットを踏まえたうえで、介護現場のIoT導入について考えてみるといいでしょう。